12月8日(土)は子ども健康科学会学術大会での研究発表のため千葉大学を訪れました。研究発表は2つ。
まず一つは、平安女学院大学のキャンパスソーシャルワーカーとして、この間平安女学院短期大学の先生方、学生さんと共同研究をさせていただいた高槻市内の子ども食堂全件調査の結果発表。(発表者は大学生が担当)
つづいて、タウンスペースWAKWAKの事務局長の立場で『困難を抱える子どもたちを支える子ども食堂におけるソーシャルワークの有用性について』発表。
後半の発表では、農林水産省が子ども食堂の調査結果として出しているデータにふれ、約9割の子ども食堂が対象としていわゆる生活困窮家庭などの来て欲しい子を意識しつつも4割の子ども食堂が来て欲しい子が来てもらえないことに課題を感じているという主要課題第1位および行政や教育委員会との連携が難しいという主要課題第4位をもとに、当法人の学校等との連携による来て欲しい層を参加促進する仕組みについて、その独自性について発表。
発表時間も限られているため内容は2つの食堂の内のケア付き食堂に焦点をあて
1.地縁のある支援者からのアプローチ、学校の伴走型支援による来て欲しい層の参加促進
2.オープン、クローズの2つの子ども食堂の仕組みによるスティグマへの配慮
3.来てほしい層が来れるための戦略的広報
4.全国的にも珍しい地縁型、テーマ型、公的機関など他職種連携によるソーシャルワークと効果的な個人情報の共有
最後に総括として、これら学習支援、子ども食堂にコミュニティソーシャルワークを連動させることで他職種連携での支援につながり、結果、社会的包摂につながっているという実践について発表させていただきました。
これらの取り組みの詳細および法人の仕組等については、現在、委嘱研究員として携わらせていただいている関西大学人権問題研究室の紀要77号(今年度発行予定)にまとめていますので乞うご期待ください。