『部落解放・人権研究奨励賞』受賞
おかげさまでこの度、高槻富田の実践をまとめた論文について『部落解放・人権研究奨励賞』という非常に光栄な賞を頂くことになりました。
これは、部落問題の解決・様々な社会的差別の解消へ向けた調査研究の推進、若手研究者の発掘・育成を目的として、一般社団法人部落解放・人権研究所の創立50周年を記念して創設されたもの。
本日、表彰のため研究所の総会および授賞式にお招きいただきました。
論文名は「コミュニティオーガナイジングによる社会変革の共創‐高槻富田地区子どもの居場所づくりの取り組み‐」 。また、当論文については10月発行予定の『部落解放研究』に掲載予定です。ぜひみなさまご覧ください。
この度は光栄な賞をいただき誠にありがとうございました。
【Community Organizing for Social Change-Child support system of Takatsuki Tonda area-】
Today Ireceived honorable award from「The Buraku Liberation and Human Rights Research Institute」.
I wrote thesis for eliminating all forms of discrimination including Buraku discrimination, and establish human rightsin society. Especially this time, I wrote the system of child support and how
to organize people and various sector.
I hope this system and idea will help other area and people.
I'm really honored and happy.
about institute:https://blhrri.org/english/index.html
以下、受賞者としてのコメント
この度は、部落解放・人権研究所創立50周年記念事業として創設された「部落解放・人権研究奨励賞」の栄誉に預かり、会員の皆様、代表理事をはじめ事務局の皆様、関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
貴団体におかれましては、私が活動拠点としている高槻富田地区へ「部落解放・人権大学」の現地研修に受講生が例年お越し頂いていることをはじめ、今年度「ソーシャルワークと教育研究会」にも携わらせて頂く予定です。
今回の論文は、私が活動拠点としている高槻富田地区の子どもの居場所づくり事業を中心にまとめました。社会的企業として設立した一般社団法人タウンスペースWAKWAKが中心となり、地域・家庭・学校・行政・大学・企業等多セクターとの協働により社会変革を促していく実践について「コミュニティ・オーガナイゼーション」の枠組みを用いまとめています。
昨今の人権施策が置かれている厳しい状況に加え、新型コロナウイルスの感染拡大など社会問題の深刻化がより一層進んでいます。そのような中、長年にわたって先人が培ってきた部落解放運動にとってもパラダイムシフトが必要な時期に差し掛かっていると私は考えています。
この論文では、かつての部落解放運動が主導してきた行政責務の「要求」から団体自らの実践先行による「実践の提示」によって社会変革を促すという新たな運動のあり方を微力ながら提起しました。この実践は、部落解放同盟大阪府連合会が提唱している「一地区一社会的起業」の流れにも通じるものです。
現在、当法人は、子どもの居場所づくり事業をベースにし「未来にわたり住み続けたい町」をキーワードとして大阪北部地震後の市営住宅の建て替えを契機としたコミュニティ全体の再生に着手し始めています。今後、子どもから高齢者、障がい者、外国籍住民に至るまで多様な人たちが「誰一人取り残されない」まちづくりを目指していきます。
むすびになりますが、今回の受賞を励みに今後も邁進するとともに、様々な方々と手を携えながら、研究・実践の往還を図っていきたいと願っております。
重ねまして、この度は本当にありがとうございました。